育児の苦労は、夫婦で共有したいものでしょう。
男性は、家事などできる範囲でサポートしてあげるのがもちろん望ましいですが、それよりも大切なのは母親の苦労を理解してあげることです。男性側のあるあるとして、「自分は外に出て仕事をして、それなりに疲れている」と思いがちです。
しかし、母親から見れば、そもそも一人で外に出られるという自由がうらやましいのです。会社で働いているとはいえ、トイレはおそらく自分のタイミングで行けるでしょうし、同僚と世間話に花を咲かせる瞬間もあるでしょう。でも母親は、子どもが泣いたら自分のことはさておき、最優先で対応しなくてはいけません。その結果、満足に睡眠は取れない、ご飯は味わって食べられない、抱っこしながらの掃除や洗濯は体力的にもきつい、これらの苦労を男性側は理解し、想像してあげることが必要です。
母親は「やってほしい」わけではなく、「分かってほしい」という場合がほとんどです。男性は、仕事を終えて家に帰ったら、とにかくたくさん会話をして、母親のガス抜きをしてあげるといいでしょう。家にいて子育てをしていると、誰ともまともな会話をしていない、なんてことがざらで、大人との会話を切実に求めていたりするものです。男性が実際に子育てに参加するのが時間的に厳しくても、そこで毎日の育児の状況や子どもの成長について母親と情報を交換し、一緒の立場に立って女性の育児の大変さを共有するというところがもっとも重要となります。